アコーディオン音源「Ilya Efimov Accordion」の使い方とレビュー

今回はIlya EfimovのKONTAKT専用アコーディオン音源、
「Ilya Efimov Accordion」の使い方の説明とレビューです。

特徴

Accodion

  • 右手の鍵盤、左手のボタン、それらを複合したものの3つのパッチ
  • 15の異なる音色を実際のアコーディオンのようにスイッチで切り替え
  • 音色、アーティキュレーション等のキースイッチでの切り替え
  • キーノイズ、ベローノイズも収録のリアリティのあるサウンド

このように実際のアコーディオンを扱うような操作性で、よりリアリティを追及できます。

アコーディオンについて

この音源を扱うにはアコーディオンがどういう楽器かを知っておく必要があるので、
まずはアコーディオンという楽器について説明します。

各部位

accordion-362722_960_720_2

  • 右手の鍵盤:主に旋律を演奏します。
  • 左手のボタンベースと和音を演奏します。
  • 蛇腹(ベロー):開閉でダイナミクスをつけます
  • 右手側スイッチ鍵盤の音色を切り替える
  • 左手側のスイッチボタンの音色を切り替える

スイッチの音色切り替えについて

わかりやすい動画がありましたので、こちらをご覧ください。
(この動画のアコーディオンは右手側もボタン式ですね)

このように複数の音色を扱うことが可能です。

音源の使い方

さて、音源の使い方の説明に入っていきます。

3つのパッチ

右手の鍵盤、左手のボタン、それらを複合させたものの3つのパッチがあります。

右手の鍵盤

Accodion

左手のボタン

Accodion2

複合

Accodion3

音色の切り替え

右手だと15、左手だと2の音色を切り替えることができます。

リードについて(SOUND SELECTの部分)

  • PICCOLO(H):オクターブ上
  • CONCERTINA・CLARINET(M):基音。このふたつは微妙にピッチがずれている。
  • BASSOON(L):オクターブ下

GUIでの切り替え

Accodion_neiro1

キースイッチでの切り替え

  • PICCOLO:C1
  • CONCERTINA:C#1
  • CLARINET:D1
  • BASSOON:D#1

ベロシティ100以上でON、100以下でOFF

ダイナミクス

モジュレーション(CC1)でダイナミクスの表現ができます。
また、ベロシティはダイナミクスに影響を与えません。

アタック

2つのアタックを制御するモードが搭載されています。(ATACK MODE)

  • MAN:固定。手動で設定。
  • VELO:ベロシティ値に影響される

モードの切り替え

GUIのPERFORMANCEのところのATACK MODEで切り替えができます。
また、キースイッチ(A0)でも切り替えが可能です。
(ベロシティ100以下がMAN、100以上がVELO)

MANの設定について

GUIで設定ができます。
また、CC21で設定することも可能です。(曲の途中に変更するときに便利)

繰り返しキー

B0最後に鳴らした音を繰り返し発音することができます。
(複合パッチではB-1)

ラウンドロビン

GUIでON・OFFの切り替えが可能。(PERFORMANCEのROUND ROBIN)
また、キースイッチD0でも切り替えることができます。

デチューン

ONで厚みのある音にすることができます。

GUIでの切り替えができ(EFFECTのDETUNE)、
また、キースイッチE0でも切り替えが可能です。
(複合パッチはF6)

ビブラート

キースイッチA#0でピッチが少し下がります。
これを連打することにより、ビブラートを表現できます。

アーティキュレーション

  • SUSTAIN
  • STACCATO
  • CRESCENDO

この3つのアーティキュレーションを切り替えることができます。

GUIで切り替えれるほか、
キースイッチでも切り替えが可能です。

  • SUSTAIN:F0
  • STACCATO:G0
  • CRESCENDO:G#0

基本はSUSTAINになっており、
キースイッチが押されている間のみ一時的にSTACCATOやCRESCENDOが有効になります。

ノイズ

  • KEY NOISE
  • BELLOW
  • RELEASE

この3つのノイズ量をGUIのスライダーで調節できます。

左手のベース・和音について

Accodion_bass_harmony

複合パッチの使い方

E0-C2でコードを認識し、
C#2でベース、D2で和音、D#2でそのコードの5度の音を発音します。

ピッキングモード

PICKENG MODEをONにすることで、
B0-C2を押しても音が出ないようにすることができます
C#2-D#2で演奏する場合にOFFになっていると、
B0-D2からも音が出るので不自然に音が重なってしまいます。

Chord / Bass

Chord / BassをONにすることで、
オンコードを発音させることができます。

キースイッチ・CCまとめ

右手

Accodion_keyswitches

左手

Accodion_keyswitches2

複合

Accodion_keyswitches3

おわりに

最初はなかなかややこしく感じますが、徐々に慣れていきたいですね。

アコーディオンの専門音源を買うのはこれが初めてで比較対象がありませんが、音はとても良い感じに聞こえます。
DAW付属のものやマルチ音源に入っているものとは当然ながら段違いです。
これからアコーディオンを使う際はいつもこの音源を使うでしょう。

リンク

コメント

  1. […] そんで、日本語の詳しい記事ないかなあと調べたらtansaさんのブログでめっちゃ詳しく紹介されていましたので、レビューに代えさせていただきます(笑) アコーディオン音源「Ilya Efimov Accordion」の使い方とレビュー […]