UVIのスウィープに特化したソフトシンセサイザー、SweepMachineのレビューです。
そもそもスウィープとは
サビ前など盛り上がるときに「シュイーン」みたいな、よくあるあれです。
こんな音。
(SweepMachine プリセット「01-Preset 1」でBPM120 2 BARS)
EDMやポップスでよく使用される、盛り上がりを演出するのに最適なサウンドですね。
ノイズとフィルターの変化で作ることができますが、SweepMachineはそれに特化したソフトシンセです。
SweepMachineについて
SweepMachine は直観操作と幅広い種類のノイズやスイープサウンドに特化したシンセサイザーです。典型的なスイープサウンドならば、瞬く間に創り出すことができます。複雑なサウンド、動的なノイズなど、より深いサウンドデザインも可能です。ほぼ無限に近いコンビネーションのサウンドが、直観的かつ簡単操作で実現します。
UVI WorkstationもしくはFalconで動作します。
Falcon持ってない人は無償のUVI Workstationで使いましょう。
ライセンス管理はiLokアカウントで行いますが、iLokキーは持っていなくても大丈夫です。
もちろんiLokキーでの管理も可能です。
また、エレクトロ、EDM、ダンスミュージックプロデューサーのためのバンドル「Electro Suite」に含まれるソフトシンセでもあります。
スタンダートなスウィープサウンド作成の簡単4ステップ
私はいままでスウィープを楽曲で用いる際、オーディオ素材を使っていました。
しかし、オーディオ素材だと、長さや上がっていくフェードインのカーブが曲に合わずに困ることがしばしば。
タイムストレッチやフェードエディットで使えるものに編集してましたが、手間がかかりますし、タイムストレッチは音が劣化しちゃうんですよね。
シンセで作るのもオートメーション書かなきゃですし、面倒で気分が乗らない…
しかし、SweepMachineを使えば、楽曲に最適なスウィープサウンドが簡単に作成できます!
スタンダートなものからアバンギャルドなものまで、あらゆるスウィープサウンドを作成できるSweepMachineですが、ポップスで使い易いスタンダートなスウィープサウンド作成の
簡単4ステップをご紹介します。
1. MIDIノートを打ち込む
スウィープサウンドを使用したいところにMIDIノートを打ち込みます。
今回は2小節の長さのスウィープでいきましょうかね。
2. 「IN」のボタンを押す
SWEEP CONTROLの「IN」のボタンを押し、点灯した状態にしましょう。
これで音がフェードインします。
逆に「OUT」はフェードアウトなのですが、この使い方は後ほど。
3. フェードインさせたい小節数を指定する
SWEEP CONTROLのタイムスライダーでフェードインさせたい小節数を指定します。
例では2小節の長さでフェードインさせたいので、2 BARSに。
4. 最適なカーブに調節して完成!
必要なければそのままでいいですが、調整が必要な場合は、カーブコントロールでフェードインのカーブを調節します。
これで完成。
1ステップでいけちゃう!?
簡単4ステップということで、スタンダートなスウィープサウンドの作り方をご紹介しましたが、2〜4の設定をプリセットとして保存しておけば大体1ステップでいけちゃいます。BPMに同期するので、プリセットでも勝手に最適化されます。
BPMにあった最適なスウィープサウンドが簡単に作成できる、めっちゃ便利ですね…
フォールも作れる
「シュイーン」「サー」と盛り上がるサウンドはこうやって作れますが、
盛り上がってサビの頭で「プシュー」「サー」とか鳴ってるあれも作れます。
しかし、フォールという呼び方で大丈夫かな…
あまり聞かないですが、オーディオ素材に「Fall」ってよく書かれているのでそう呼んでいます…
作り方
作り方は簡単。
上記の簡単4ステップの2を「IN」でなく「OUT」にすればいいのです。
これでフェードアウトして、サウンドはこんな感じ。
120BPM 4 BARS
モジュレーションホイールで自由自在
SWEEP CONTROLには「MODWHEEL」というボタンがありますが、ここを押せばモジュレーションホイールを用いて手動でスウィープサウンドを自由自在に操ることができます。
DJプレイするような感覚でリアルタイム入力で盛り上がりを演出したりできますね。
音色のエディット
Noise、Sub Noise、Metalの3種のオシレーターや、LFO、FLANGER、DELAY、SPARKILのクリエイティブツールで、スウィープの音色をエディットできます。
おわりに
エレクトロ、EDM向けのソフトシンセだと思いますが、ポップスで手っ取り早く最適なスウィープを使うといった用途の私の視点でレビューを書いてみました。
BPMと同期し、指定した小節分の長さのフェードを生成してくれるのが非常に便利で、これからの楽曲制作に重宝しそうです。実際に曲作りに何度か使ってみて、問題がなければスタメン入りですね。
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