2017年に購入したソフト音源・プラグインエフェクトの中で、特に満足度の高かった上位10製品を紹介します。
Albion V Tundra / Spitfire Audio
スカンディナヴィアにインスパイアを受けた、静かで繊細な音に特化したオーケストラ音源です。空気感のある非常に美しい音で、Spitfire Audioの魅力を堪能することができます。
こういった音を出せる音源は他のデベロッパーの製品ではなかなか無いので、持っておくとここぞという時に役に立ちます。また、この音源自体が曲作りのインスピレーションの素となるので、BGM・劇伴作曲家のみならず、アーティストやストックミュージックの作曲家にもおすすめです。
Black Friday / Spitfire Audio
Spitfire Audioのブラックフライデーセール「The Black Weekend」限定のCollection(バンドル)です。
含まれる製品
4-3-3-3-3という小さな編成のストリングス音源「Spitfire Chamber Strings」(SCS)と、16-14-12-10-8編成でSpitfire Symphonicシリーズのストリングス音源「Spitfire Symphonic Strings」(SSS)、テクスチャに便利なストリングス音源「Spitfire Symphonic Strings Evolutions」(SSS Evo)のストリングスセットです。
SSS以下の値段でSCS、SSS、SSS Evoを購入することができ、大変お得でした。
Spitfire Audioらしいウェットな美しい音です。また、SCSとSSSのPerformance Legatoパッチのプレイアビリティの高さにも感動しました。そして、あまり注目していなかったSSS Evoがテクスチャ用途で非常に便利で重宝しています。
私はこのCollectionの音源を触ってみてSpitfire Audioのメインオーケストラ音源を揃えることを決意し、次に紹介するSymphony Completeをクリスマスセールで買うことになります。
Symphony Complete / Spitfire Audio
Spitfire Audioのフルオーケストラが揃うCollection(バンドル)です。
含まれる製品
- Spitfire Symphonic Woodwinds
- Spitfire Symphonic Brass
- Spitfire Symphonic Strings
- Masse
- Skaila Kanga – Harp Redux
- Orchestral Grand Piano
- Spitfire Percussion
つい先日、クリスマスの30%オフクーポンを使って買いました。Collectionの30%オフは実質半額くらいになります。かなりお得に買えました。
現在、オーケストラテンプレートの作成中で、新しく手に入れた木管と金管、Masse、ハープピアノはまだ制作に使用していないのですが、試し弾きしただけで満足感がすごいです。Albion Vやストリングスと同様Spitfire Audioらしい、Air Studios Lyndhurst Hallの残響をたっぷり含んだ美しい音です。
HZ01 / Spitfire Audio
現在は
にHZ03と統合されています。今はなきパッケージです。
生音系シネマティックパーカッションの決定版といって過言では無いでしょう。ハリウッド映画音楽の巨匠Hans Zimmerプロデュースのパーカッション音源です。Hans Zimmerの曲で使われているような壮大なパーカッションが自身の音楽制作に使える夢のような音源です。
海外勢がこぞってテンプレートに入れているJunkie XLミックスのパッチも収録されており、私もよく使用しています。Junkie XLミックスのパッチは、現在はHans Zimmer Percussion Professionalに収録されています。
Cinematic Studio Solo Strings / Cinematic Studio Series
Spitfire Audioと並んで私が推しているCinematic Studio Seriesのソロストリングス音源です。空気感のある美しい音です。ドライで硬めなソロストリングスをお求めの方には合わないかと思いますが、柔らかく美しいものをお求めの方には良い選択肢です。
レビュー記事
Oceania / Performance Samples
とにかく打ち込みが楽なクワイア音源です。プレイアビリティが高く、キースイッチなしで直感的に打ち込むことが可能です。壮大なものに特化しており、弱いダイナミクスが苦手である点は注意してください。
レビュー記事
Adventure Brass / Musical Sampling
ショートノートとロングノートを入り交ぜた旋律の打ち込みが楽なブラス音源です。前で紹介したOceaniaと同様、プレイアビリティが高く、キースイッチなしで直感的に打ち込むことができます。
また、制作依頼でドライなサウンドを求められる(リファレンス曲がドライなサウンド)ことが多い場合は、こういうドライなオケ音源を持っておくと便利です。
レビュー記事
Superior Drummer 3 / Toontrack
最強のドラム音源です。まず出音が非常に良いです。また、さまざまなジャンルや用途に合ったプリセットが収録されており、なおかつどれもすごく使いやすいので、歌ものポップスのみならずBGM制作でも重宝しています。
レビュー記事
Ozone 8 / iZotope
自動マスタリング機能Master Assistantを搭載したマスタリングツールです。同社のミキシングツールNeutronの自動ミキシング機能Track Assistantはあまり自分に合いませんでした(楽器ごとに用意されたプリセットは好きです)が、Ozone 8に搭載されているMaster Assistantは良い結果が出ることが多く、気に入っています。ただ、オケ系はハイが大きくブーストされてバランスが崩れる場合が多いので、その点は注意して使用しています。
また、自動で目標のラウドネス値に合わせてくれる機能や、リファレンストラックと比較することができる機能が便利で助かっています。
B2 / 2CAudio
高品質なリバーブです。他のリバーブでは出せないリッチな響きで、オーケストラ・シネマティックの楽曲制作で特に重宝しています。
去年の10選で挙げたQuantum Leap Spacesをバーチャルスコアリングステージ的な役割で使用し、ホールリバーブとしてB2を使用するのが私のテンプレートとなっています。
おわりに
というわけで、
- Albion V Tundra / Spitfire Audio
- Black Friday / Spitfire Audio
- Symphony Complete / Spitfire Audio
- HZ01 / Spitfire Audio
- Cinematic Studio Solo Strings / Cinematic Studio Series
- Oceania / Performance Samples
- Adventure Brass / Musical Sampling
- Superior Drummer 3 / Toontrack
- Ozone 8 / iZotope
- B2 / 2CAudio
というラインナップでした。
とにかくSpitfire Audio製品の満足度が高く、すっかりSpitfire Audioのファンになりました。惜しくも10選に入らなかったOlafur Arnalds Composer ToolkitやEDNA01 Earthも大変気に入っていて、本当に買ってよかったと思える製品ばかりです。
来年はそんなSpitfire Audioの製品や、今後のリリースが楽しみなCinematic Studio Seriesの製品を中心に購入しつつ、ループ系音源やインスピレーションツールも増やしていけたらいいなと思っています。